革靴の臭いを取る方法・臭いをつけないための対策

革靴を履くと必ず付きまとってくる問題。

それは「ニオイ」です。

靴を脱いだとき、汗で湿気った靴の中から嫌なニオイがプンプンと漂ってきます。

それだけでも嫌ですが、臭い靴を履いていると、足にニオイが移って足まで臭くなります。

玄関先や居酒屋などで靴を脱ぐ文化のある日本人にとっては、足のニオイは由々しき問題です。

そこで、革靴が臭くなる理由や効果的なニオイ対策をこの記事でまとめてみました。

「スメルハラスメント」と言う言葉があるほど、日本人はニオイに敏感です。

周りを不快にさせないための最低限のエチケットとして、ニオイ対策を知っておきましょう!

革靴はなぜ臭くなる?

まずは、革靴が臭くなる原因を簡単に解説します。

革靴が臭くなるのは、靴の中に潜む雑菌が出す「老廃物」が原因です。

すこし雑菌がいる程度なら問題になりませんが、雑菌が増殖して活発になる環境では、老廃物がたくさん排出されます。

これがニオイの元になります。

靴の中は、足から出る汗で湿度が高くなり、雑菌が活発になります。そして、足から出る皮脂をエサにして増殖し、たくさん老廃物を出します。

靴の中というのは、気をつけないとどうしても臭くなりやすい環境なのですね。

サイズがあっていないとニオイがつきやすい!?

足と靴のサイズが合っていないと、臭くなりやすくなります。

これは、サイズが合っていない靴を履くと足が緊張して汗をたくさんかくため、湿気が高くなりやすく、雑菌が活発になりやすいからです。

ニオイ対策として、自分の足に合ったサイズの靴を履くことも大切です。

革靴の臭いニオイを取る方法

ニオイの原因がわかったところで、さっそく臭いニオイを取る方法を紹介します。

ニオイを取るのには、自宅にある道具を使った簡単な方法から専門のクリーニング屋に依頼する本格的な方法まで、さまざまな方法があります。

そこで、ニオイを取る方法と合わせて、いかに手軽にできるかを表す「お手軽度」と、どれだけニオイが消えるかを表す「消臭効果の高さ」を星マークで表してみました。

ニオイが強くなければ、お手軽にできる方法、逆にニオイが強ければ、ちょっと手間だけど消臭効果の高い方法を試してみるなど、場合によってやり方を変えてみましょう。

ニオイを取る方法その 1:10 円玉を入れる

ランク
お手軽度 ★★★★★
消臭効果の高さ ★☆☆☆☆

まず紹介するのは、10 円玉を靴の中に入れておくことで嫌なニオイをとる方法です。

10 円玉に含まれる銅には抗菌作用があるため、靴の中に入れておくだけで雑菌が増えるのを防止することができます。

ちなみに、硬貨に銅が使用されているのは、抗菌作用によって多くの人の手に触れても病原菌などが蔓延せず、衛生的だからだそうです。

用意するもの

用意するものは、10 円玉が 10 枚ほどです。

抗菌作用があるのは 10 円玉を置いた周辺のみなので、片足で 5 枚ほどの 10 円玉を靴の中に並べます。

新しくて綺麗な 10 円玉の方が効果が高いようです。

手順

やり方は簡単で、10 円玉を靴の中に並べて一晩放置するだけです。

雑菌を取り除く効果はありませんが、増殖を抑えることで嫌なニオイがすこし軽減されます!

ニオイを取る方法その 2:冷凍庫に入れる

ランク
お手軽度 ★★★★☆
消臭効果の高さ ★★☆☆☆

冷凍庫に靴を入れてニオイをとる方法です。

冷凍のような低温の環境におくと、菌はある程度死滅します。

つまり、冷凍庫に靴を放り込んでおけば、ニオイの原因となる雑菌を取り除くことができるのです。

ただし、完全に殺菌できるわけではないので、少しニオイが弱まる程度の効果しかありません。

用意するもの

用意するものは、ジップロックです。

あとは、臭い靴を冷凍庫に入れる勇気も必要です!

手順

冷蔵庫に入れる前に、まず靴を乾燥させます。

2 〜 3 日は風通しのいい日陰で干しましょう。

靴紐は外しても外さなくても、どちらでも構いません。

靴が乾燥したら、ジップロックに入れて密閉し、丸 1 日冷凍庫に入れておきます。

これで靴の中に潜んでいた雑菌が減り、ニオイが軽減されます。

ちなみに、冷凍庫から出した直後は無臭ですが、温まってくるとニオイが少し戻ります。

それでも、最初に比べればかなりニオイが取れていると思います!

ニオイを取る方法その 3:靴の内側を掃除する

ランク
お手軽度 ★★★☆☆
消臭効果の高さ ★★★☆☆

次に紹介するのは、靴の内側を掃除する方法です。

靴の中に溜まったホコリが雑菌のエサとなり、増殖を手助けしているかもしれません。

溜まったホコリをかき出し、さらに除菌シートで拭いて掃除すれば、ニオイがかなり取れます。

用意するもの

用意するものは、以下の 3 つです。

  • 歯ブラシ
  • アルコール除菌シート
  • 輪ゴム

歯ブラシは、使い古したものが使用できますし、輪ゴムやアルコール除菌シートは 100 均で販売されています。

手順

まず、歯ブラシを靴に突っ込んでホコリをかき出します。

歯ブラシで奥のつま先あたりをゴシゴシします。

つま先の方からヒールの方に汚れをまとめていくようなイメージで、ホコリを掻き出していきます。

ホコリをかき出したら、次は歯ブラシの持ち手の部分にアルコール除菌シートを輪ゴムを使って巻きつけます。

歯ブラシで汚れを掻き出したときと同じように、前から後ろにかけて拭いていきます。

これで靴の中が綺麗になって、ニオイが軽減されました。

次に履くときは、気分爽快です!

ニオイを取る方法その 4:除菌スプレーを吹く(オススメ!)

ランク
お手軽度 ★★★☆☆
消臭効果の高さ ★★★★☆

次に紹介するのは、除菌スプレーを吹く方法です。

専用のスプレーが必要ですが、靴の中にシュシュっと吹くだけのお手軽な方法ながら、除菌シートで靴の中を綺麗にするよりも強力なニオイ取り効果があります。

ニオイを消す効果も結構長持ちします。手軽にできて消臭効果が高いので、この方法が一番おすすめです。

用意するもの

用意するのは、除菌スプレーのみです。

除菌スプレーはいろいろな種類のものが市販されていますが、なかでもモゥブレィのシューフレッシュナーというスプレーがおすすめです。

ニオイの原因である菌を取り除く除菌効果はもちろんのこと、しつこいニオイを軽減する消臭効果もあります。

香りがついているので、靴を脱いだときにフワッといい香りもします。香りにはいくつか種類があるので、好みの香りを選べるのもいいところです。

もう一つの選択肢として、モゥブレイのモールドクリーナーがあります。

医療現場にも使用されるほど除菌力が高い「有機ヨード」が主成分のスプレーなので、高い除菌効果が期待できます。

しかし、モゥブレィのシューフレッシュナーのように香りがついていないので、私が使った限りでは靴の中に染み付いてしまった頑固なニオイは残る感じがします。

そこまでニオイが強くない方や、私のように靴の中に香りをつけたくない方におすすめのスプレーです。

手順

手順はシンプルで、靴の中にスプレーを 2, 3 回プシュッと吹くだけです。

靴の先端の方までしっかりとスプレーが行き渡るよう、靴紐を外して履き口をなるべく広げ、靴を縦にして上からスプレーするのがコツです。

スプレーを吹いたあとは、30 分ほどそのままにして完全に乾くまで待ちます。

スプレーの効果はずっと持続するわけではないので、定期的にスプレーするようにしましょう。

ニオイを取る方法その 5:水洗いする

ランク
お手軽度 ★☆☆☆☆
消臭効果の高さ ★★★★★

自宅でできて、一番ニオイを取る効果が高い方法が、水洗いです。

靴の中の雑菌や老廃物をまるごと洗い流すことで、ニオイがほとんどなくなります。

用意する道具が多かったり時間がかかったりと大変ですが、効果はバツグンです。

水洗いの方法については、下の記事で詳しく解説しています。

革靴の洗い方を解説。革の風合いを失わずに臭いやカビをきれいにする

ニオイを取る方法その 6:クリーニングに出す

ランク
お手軽度 ★★★★☆
消臭効果の高さ ★★★★★

さいごに、プロのクリーニングに頼る方法もあります。

靴専科」は靴のクリーニングサービスを提供している専門業者です。

道具を揃えて自分でニオイを取るよりも割高ですが、ニオイはほぼなくなります。

郵送でもクリーニングを受け付けているようなので、自分で水洗いする時間がなかったり自分でできるのか心配な方は、ぜひ利用してみましょう。

革靴に臭いニオイをつけないための対策

ここまでは、革靴が臭くなったときにニオイを取る方法をご紹介しました。

ただ、事前に臭くならないように対策できればそれに越したことはありません。

ここからは、ニオイをつけないための対策方法をご紹介します。

足は、両足で 1 日でコップ 1 杯ほどの汗をかいていると言われています。

それだけの量の汗を吸った靴が臭ってしまうのは、仕方がないことかもしれません。

しかし、ここで紹介している方法を実践すれば、ニオイを気にならないレベルまで抑え、快適に革靴を履くことができます。

3 足以上をローテーションして履く

ニオイをつけないための一番有効な対策は「3 足以上をローテーションして履く」ことです。

ローテーションして履くべき理由は、汗を乾かす期間を設けるためです。

汗が乾く前にまた履いてしまうと、靴の中の湿気が高いままとなり、雑菌はどんどん増え続けます。

雑菌の増殖を防止するために、履いたら一度完全に乾かすことが大切です。

一日履いて汗を吸った革靴は、完全に乾くまで 2 日ほどかかります。

私の経験上 1 日でもある程度乾きますが、汗の量や季節によっては完全に乾ききらない場合もあるので、やはり 2 日は間を空けるのが理想です。

したがって、3 足あれば 1 日履いた靴を 2 日間汗を乾かす期間にあてることができます。

私はこの方法を実践してから、ニオイがまったく気にならなくなりました。

ニオイが気になる方は、ぜひ試してみてください!

また、ローテーションで履くことは、ニオイをつけないだけでなくカビの予防にも繋がります。

革靴は何足持つべき?ローテーションで履くべき靴の数と種類を考える」で詳しく解説しているので、興味のある方はあわせてご覧ください。

こまめに除菌スプレーを吹く

ローテーションするほどの足数を持っていない方は、こまめに除菌スプレーを吹いて雑菌の増殖を防止するようにします。

用意する道具や手順は、「ニオイを取る方法その 4:除菌スプレーを吹く」と同じです。

スプレーを吹く頻度は人によって異なりますが、ニオイが気になりだす前にスプレーをする方がいいでしょう。

どれぐらいでニオイがついてしまうのかを把握して、定期的にスプレーできればベストです!

インソールを入れる(交換する)

最後は、インソールを入れる、または交換する方法です。

防臭効果のある素材を使ったインソールを靴の中に入れることで、ニオイの発生を抑えることができます。

おすすめは、O.M.C TOKYO のインソールです。

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炭素繊維を配合した素材を使っており防臭効果が見込めるほか、通気性もあるため蒸れにくいというメリットもあります。

人間工学に基づいて設計されているので、長時間履いても疲れにくいのもポイントです。

ただし、インソールを入れることでサイズ感が変わってしまう場合があります。

サイズ感を変えたくないようであれば、ほかの 2 つの方法を試してみることをおすすめします。

おわりに

いかがでしたでしょうか?

この記事では、臭い革靴のニオイをとる方法やニオイをつけないための対策を紹介しました。

革靴のニオイに悩んでいる方にこの記事がお役にたてば幸いです。

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