【動画付き】革靴のソールの手入れ方法をわかりやすく解説します

革靴のソール(底面)はすぐに汚れるので、手入れする意味がないように思えます。

たしかに、単に汚れを落とすだけであれば、履いたらすぐに汚れるのであまり意味はありません。

しかし、ソールは汚れるだけでなく、放っておくと乾燥もしていきます。

乾燥したソールにクリームで潤いを与えると、すり減りが軽減したり、履き心地の改善したりといった効果があります。

この記事では、10 分でできるソールの手入れ方法を解説しています。

動画もついているので、やり方がイマイチ分からない場合はぜひ参考にしてみてください!

ソールを手入れして得られる効果

冒頭でも軽く触れましたが、乾燥したソールに潤いを与えると 2 つの効果があります。

ちなみに、効果があるのはレザーソールのみです。ゴムでできているラバーソールには効果がないので、その点だけご注意ください。

効果その 1:ソールが長持ちする

まず、ソールに潤いを与えることで、すり減りが軽減し、長持ちするようになります。

革にはもとから水分や油分が含まれており、これによってしなやかさと丈夫さが生まれています。

しかし、時間が経つと水分や油分は徐々に抜けていき、乾燥していきます。乾燥が進むと、ソールはもろくなり摩耗しやすくなります。

乾燥しすぎてもろくなったソールは、すり減りやすくなるだけでなく、最悪の場合はひび割れを起こしてしまいます。

特に、雨に濡れてしまうと、乾く過程でたくさんの水分と油分が抜けてしまい、乾燥が早く進みます。

ソールをすこしでも長持ちさせるために、クリームを塗って適度に水分と油分を補給することが大切です。

ソールがすり減ると「オールソール」が必要になる

ソールがすり減ると、「オールソール」という高額な修理が必要になります。

ソールは前から後ろにかけて繋がっているので、すり減っているのが一部だとしても底面全体(下の写真のアウトソールにあたる部分)を交換するオールソールと呼ばれる修理が必要になります。

オールソールは安くても 1 万円ほど費用がかかるため、修理費を抑えるためにもソールの手入れは有効です。

ちなみに、ヒールがすり減った場合は「トップリフト」と呼ばれるゴムがついたパーツのみを交換することができるので、修理は比較的安価で済みます。

効果その 2:ソールの反りが良くなる

また、ソールに潤いを与えることで、革が柔らかくなり、反りが良くなります。

ソールには耐久性のある頑丈な革が使われています。繊維がみっちり詰まっているので、かなりの力を加えないと曲がりません。

革の種類にもよりますが、なんども履いて反りグセがつくまでは、固くて履きにくいと感じることもあります。

クリームを塗って水分と油分を補給することで、革が柔軟になり、履き心地が良くなります。

ソールの手入れ方法

ソールの手入れの効果がわかったところで、実際の手入れ方法をみていきましょう。

ソールについた汚れを落とした後、「ソールモイスチャライザー」というソール専用のクリームを塗って潤いを与える、というのがおおまかな流れです。

準備するもの

以下の 5 つのものを用意します。

ステインリムーバー

ソールについた汚れを落とすために「ステインリムーバー」という汚れ落としを使用します。

これを使って事前に汚れを落としておくことで、ソールモイスチャライザーを塗ったときに革に浸透しやすくなります。

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ステインリムーバーで汚れを落とす際に布を使用します。

リムーバークロスという汚れ落とし専用の布もありますが、使い古した T シャツなどで代用すると経済的です。

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ソールモイスチャライザー

ソールの手入れで一番大切な道具、ソールに潤いを与えるソールモイスチャライザーです。

医薬品や化粧品にも使用される「ラノリン」という羊の毛から取れるオイルが含まれており、保湿効果が高いのが特徴です。

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実際、ソールモイスチャライザーを使うとどのくらいソールのすり減りが軽減できるのか。

その検証動画が、シューケア用品の輸入・販売をおこなう R&D の公式チャンネルで公開されています。

1 週間だけでもだいぶ効果があるのがわかりますね。

リップクリームを使う

ソールに潤いを与えるのにリップクリームを使うこともできます。

リップクリームには潤いを与え保湿する成分が含まれているので、ソールに塗れば長持ちさせ、反りを良くする効果が期待できます。

ただ、当然ながらソールモイスチャライザーよりも効果は低いです。

仕上がりもベタつきます。

ちゃんと手入れするのであれば、ソールモイスチャライザーを使ったほうがいいですが、「簡易的でいいや」という場合におすすめです。

ペネトレイトブラシ

ソールモイスチャラーザーを塗り広げるための小さめのブラシを用意します。

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かっさ棒

最後に、ソールの毛羽立ちをおさえるためにかっさ棒を用意します。

かっさ棒は肌をこすって血流を良くするマッサージに使用する美容品です。

ソールモイスチャライザーを塗った後、仕上げとしてかっさ棒を使って革の繊維を引き締めます。

革の繊維がほぐれているのを引き締めることで、さらにソールの耐久性が高まります。

ソールの手入れの手順

ソールの手入れは、下の写真の赤枠の部分のみに実施します。

ウェスト(土踏まずのあたり)の部分は歩いたときに地面にこすれるようなことはないので、手入れする必要はありません。

また、ヒールの部分は、すり減るのはかかとのゴムの部分のみなので手入れの必要はありません。

それでは、実際に手入れの手順をご説明します。

今回手入れするのは、下の写真のソールです。表面がボソボソと毛羽立っています。

手入れは 1 足 10 分ほどでできます。室内でおこなう場合は、玄関先でソールについた砂を軽く払い落としておくと部屋が汚れにくいです。

手順 1. ステインリムーバーで汚れを落とす

まず、ソールについた汚れを落とします。

指に布を巻きつけてステインリムーバーを 10 円玉くらいの大きさに染み込ませます。

ソール部分の汚れを拭き取っていきます。少し力を入れてゴシゴシ拭くのがコツです。

一度では全体の汚れを落としきれないので、2 〜 3 回ステインリムーバーを取って全体の汚れを拭き取ります。

手順 2. ソールモイスチャライザーを塗る

次に、ソールモイスチャライザーをソールに垂らします。

下の写真ぐらいの量で十分です。出し過ぎには注意しましょう。

垂らしたら、ペネトレイトブラシを使ってまんべんなく塗り広げます。

手順 3. 布で余分なクリームを拭き取る

ソールモイスチャライザーがまんべんなく塗れたら、浸透せずに残った分を布で拭き取ります。

手順 4. かっさ棒でこする

最後に、かっさ棒でソールをこすり、毛羽立ちを抑えていきます。

かっさ棒は、布を巻きつけて使用します。布に巻くことで、こすったときに跡が残りません。

2 〜 3 重くらい布を巻きつけ、力を入れてソールにこすり続けます。

だんだんとツヤが出てくるはずです。

ソールモイスチャライザーを塗った全面にツヤが出れば手入れ完了です。

ビフォーアフター

下の写真は、ソールの手入れをする前の写真です。

続いて、ソールの手入れをした後の写真です。

ボソボソと毛羽立っていたのがツルッと綺麗になり、また革の繊維が引き締まって耐久性も高まっています。

実際に履いてみると、反りもすこし良くなっていました。

手入れの手順は動画にもまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。

ソールの手入れの頻度

ソールの手入れは、半年 〜 1 年に 1 回くらいの頻度で十分です。

ただ、雨に濡れると、乾く過程でソールの革に含まれる水分や油分が抜け落ち磨耗が早まります。

雨に塗れてしまったタイミングでおこなうのもいいと思います。

おわりに

今までソールの手入れをしたことがなかった方も、この機会に一度手入れをしてみてはいかがでしょうか?

きっと、ソールが長持ちして反りが良くなることが実感できるはずです!

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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